2020年3月17日放送の「マツコの知らない世界」では、ラーメン店を全国18000軒食べ歩いたというラーメン評論家・斉藤光輝さんが登場。「ラーメン店のミニ丼の世界」を語ります。一体どんな人なのでしょう?斉藤さんのプロフィールとともに、ラーメンの名店の歴史も軽くさらってみたいと思います。
ラーメン評論家・斉藤光輝さんwiki的プロフィール【マツコの知らない世界】
名前:斉藤光輝(さいとう みつてる)
出身地:愛知県安城市
斉藤さんは、ラーメン界では知らない人はいないという偉人でした。
「しらす」という名前で活躍するラーメン評論家さんです。
なぜ”しらす”なのかは不明です。名前や風貌からは連想できないので、命名に至る何かエピソードがあるに違いありません。
きっかけは「土佐っ子ラーメン」との出会い
斉藤さんは、1990年頃、近所にあった伝説のラーメン店「土佐っ子ラーメン」と出会います。
ここでちょっとラーメン豆知識。
「土佐っ子ラーメン」は、1970~80年代にかけて、東京都板橋区常盤台1-58-3の環状七号線沿いにあったお店。
「ホープ軒本舗」の創始者が始めた貸屋台業のうちの1つで、環七ラーメン激戦区の礎を築いたお店でもありその代表格でもある、ラーメンの歴史的エポックなお店です。
当時物凄い人気で、環七に「土佐っ子ラーメン」渋滞ができたそうです。すごいですねー。
残念ながら、バブル崩壊でお店は分裂。ちりじりになった従業員たちが各地で「環七土佐っ子ラーメン」を引き継いでお店を出しているようです。
そのラーメンというのは、”背脂チャッチャ系”。
“背脂チャッチャ系”とはラーメン用語で、 スープにコクを出すため、煮込んだ豚の背脂をスープに入れること。
網で背脂をチャッチャッと振りかける動作から、この用語を使われるようになったそうです。
スープ上に浮いた白いつぶつぶ。あれが背脂です。ガツンと来る奴です。この「土佐っ子ラーメン」が元祖だと言われています。
そのラーメンと運命の出会いをしまった斉藤さん。
ガツンとやられてしまったのでしょう。
それをきっかけに、ラーメンの食べ歩きを始めました。
当時はインターネットなんてありませんから、雑誌の記事を頼りに訪ね歩くしかありません。斉藤さんは当時絶大な人気と信頼を誇る情報誌「ぴあ」の特集記事を参考にしたようです。
ラーメンの進化とともに食べ歩きも増加
1996年になると「武蔵」、「青葉」、「くじら軒」といった、その後ラーメン界を牽引していく名店が続々とオープンし、ラーメンの歴史においては、爆発的な多様化ブームのきっかけとなります。
せっかくですから、ここでその歴史的名店3店をご紹介。
麺屋武蔵 新宿総本店
スープは鶏ガラと豚骨を主体とした「動物系スープ」と、かつお節、煮干しでとる「魚介系スープ」の二刀流スープが特徴。だから”武蔵”。
住所:東京都新宿区西新宿7-2-6K-1ビル1階
TEL:03-3363-4634
営業時間:11:00~22:30
定休日:無休
最寄駅:JR新宿駅4分
中華そば 青葉
豚骨、鶏ガラ主体の「動物系スープ」から脂を分離し「コク」だけ残したスープと、それに負けない濃さの「魚系の和風スープ」。それぞれ別々に抽出し、丼で合わせたダブルスープが特徴。
住所:東京都中野区中野5-58-1
TEL:03-3388-5552
営業時間:10:30~21:00
定休日:無休
最寄駅:JR中野駅3分
らーめん くじら軒 横浜本店
脱サラして家族ではじめたお店。豚骨、鶏ガラ、鰹節、鯖節、煮干し、昆布や野菜類からしっかりとられた出汁の旨味が効いたスープ。薄口醤油と塩の二種類があります。
住所:神奈川県横浜市都筑区牛久保西1-2-10 アネックスパーク 1-B
TEL:045-912-3384
営業時間:11:30~15:00/18:00~21:30
定休日:月曜日
最寄駅:横浜市営地下鉄・センター北駅10分
これらのお店はどちらも、その後どんどん店舗展開し、現在も人気の衰えない名店たちです。
この時期から、斉藤さんがラーメンを食べる杯数も爆発的に加速。
近年は年間500杯前後はラーメンを食べるそうです。一日1~2杯は食べる計算になりますね。
余談ですが、斉藤さん、健康のためにも移動には基本的に自転車を利用しているとのことです。努力されてますね。
2005年になると、その経験をブログで発信し始めます。
最初は写真だけをアップしていたのが、だんだん詳細な感想やお店情報が加わり、中身が充実していきます。
そのブログ「しらすのラーメン日記」は、Yahoo! JAPAN 「ラーメン特集 2007-2008」で、見事、ラーメンブログ王賞を受賞します。
2014年8月にはラーメンの食べ歩きで47都道府県を制覇。訪ねたお店は18000軒を超えます。
現在は、ラーメン界の最高権威「TRYラーメン大賞」(講談社)の審査員を務め、「背脂ラーメン地位向上委員会」の会長も務めています。
現在はラーメン界の最高権威「TRYラーメン大賞」の審査員!
「TRY」というのは、東京・ラーメン・オブ・ザ・イヤー / Tokyo Ramen of the Yearの略称。
「東京で一番旨いラーメンを決めようじゃないか」を合言葉に、講談社が情報誌の企画として2000年からスタートしました。
審査対象エリアは、東京・神奈川・千葉・埼玉の一都三県です。
審査員はラーメンを知り尽くした評論家らで構成されており、斉藤さん(しらすさん)もそのメンバーです。(左から二人目)
TRYは2010年からはムック化されました。
昨年は新宿の小田急デパートで、「東京 ラーメン・オブ・ザ・イヤー20周年記念 TRY ラーメン大賞・フェスティバル」が開催され、上位の名店5店が出店しました。
2019年大賞を受賞した「飯田商店」には一階から会場の11階までの階段にずらーっと行列ができてました!
せっかくですから、ここでその「飯田商店」ご紹介。
らぁ麺 飯田商店
鶏は比内鶏、黒薩摩、名古屋コーチン。豚は霧島高原黒豚、金華豚。麺は片岡農園ハルユタカ他国産小麦と食材の半端ないこだわり。茹で湯は活性炭ろ過水。ごはんは山形県産ミルキークイーンを土鍋で炊きます。徹底してますねー。
店主は飯田将太さん。もともとはお父さんが創業した海産物の加工や土産物の卸売りのお店。お父さんが亡くなってバブル崩壊で多額の借金が。それをラーメン店で働いて借金を返し、オリジナルの味で勝負することを決意して始めたのがこのお店だそうです。それがラーメン大賞受賞にまで到達。すごい偉業ですね。
住所:神奈川県足柄下郡湯河原町土肥2-12-14
TEL:0465-62-4147
営業時間:11:00~15:00
定休日:火曜日・水曜日
最寄駅:JR湯河原駅9分
お話を戻して、斉藤さんは最近はTwitterでも発信しています。
お店情報と的確で豊かな表現はラーメン欲求を昂らせます。
困ったつぶやきです。これが斉藤さん(通称しらすさん)の真骨頂なんですね。
斉藤さんのブログ http://blog.livedoor.jp/saito1972329/
斉藤さんのTwitter https://mobile.twitter.com/srsms
番組では長年のラーメン行脚で得たミニ丼情報を教えてくれるそうですから楽しみです。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!