ハリウッド版ゴジラ新作映画「ゴジラvsコング」公開延期!この機会にハリウッド版ゴジラのおさらいをしよう!

ハリウッド版『ゴジラ』シリーズの最新作、『ゴジラ VS コング(原題:Godzilla vs Kong)』の全米での公開日が、2021年5月21日に延期となりました。

もともと『ゴジラ vs コング』は2020年3月に公開予定だったんですが、新型コロナウイルスの影響を受けて、2020年11月20日に公開延期となっていました。
つまり今回で2度目の延期となったわけです。残念ですが仕方ありませんね。

なのでこの機会に、ハリウッド版ゴジラのおさらいをしてみましょう。

『ゴジラ VS コング』ってどんな映画?

『ゴジラ vs コング』は、『GODZILLA ゴジラ』(2014)で初登場し、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)でタイトル通り”怪獣の王”となったゴジラと、『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)で登場したコングが出会う、二つの物語が合体するという位置づけのスペシャルな怪獣映画です。

マーベルは、自社製の様々なヒーローの世界観を共有させてMCU=マーベル・シネマティック・ユニバースを作り、彼らを登場させた集大成映画「アベンジャーズ」を作りましたね。

実はハリウッド版ゴジラを製作したレジェンダリー・ピクチャーズも、怪獣映画版MCUともいうべき「モンスターバース」を仕掛けているんです。
レジェンダリーピクチャーズは「パシフィック・リム」シリーズも製作していて、怪獣ワールドは得意中の得意。怪獣ファンの味方の映画スタジオです。

というわけで、同じ世界観を共有する「ゴジラ」と「コング」がついに対決するのが『ゴジラvsコング』なんです。

怪獣版アベンジャーズの「モンスターバース」の世界観とは?

というわけで、と言われてもさっぱりわからんわ!

という方のために、レジェンダリー・ピクチャーズが作り出した「モンスターバース」の」世界を簡単に時系列で解説いたしましょう。

太古の昔。人類誕生の何百年も前、地球は現在の何10倍もの放射線量がありました。その放射線を餌とする巨大生物が存在し、地上は彼らが支配する世界でした。

ところが気候の変動で地球の放射線量はどんどん低下。そこで怪獣たちは、餌である放射線を求めて地球の核を目指し、海底や地底に移り住みました。地底には怪獣たちが棲息できるような空洞世界があったんですね。
その後も生き続けた怪獣たちは人類が誕生したのちも時々人類に目撃されたりして世界各地に怪獣伝説を残していきました。

こうした怪獣たちの存在に気付いた人々は、各時代、各地で細々と研究を始めていきます。

時代は下って太平洋戦争中の1944年、アメリカ軍の兵士・マーロウ中尉が行方不明に。実は南太平洋の地図に無い謎の島に墜落していたのでした。それが後に”髑髏島”とわかるのですがまだ先のこと。

1946年、アメリカのトルーマン大統領が<モナーク機関>を設立します。
モナークは、各国共同で作られた未知の怪物などの案件を扱う特別研究機関。
各地で細々と行われていた怪獣研究の統合であり、怪獣たちの発見・研究が密かに、そしてさらに本格的に進められていきます。

1954年、世界で初めて深海に潜航した原子力潜水艦ノーチラス号が、なんとゴジラを目覚めさせてしまいます。

ゴジラの存在を知ってしまったモナークは、アメリカ、ソ連と協力して水爆でゴジラの抹殺を試みます。が、失敗。実は1950年代両国で繰り返された水爆実験は、ゴジラ抹殺作戦だったと言う訳です。

1973年、アメリカがベトナムからの撤退を表明。同時に未知の島の調査のためにランドサット調査遠征隊が髑髏島に派遣されます。ベトナム戦争の歴戦のヘリチームがその護衛として随行します。
ところが上陸直後にコングと呼ばれる巨猿型の怪獣と遭遇。次々墜落させられてしまします。何とこの島は、怪獣たちが潜伏している地球内部との入り口と繋がっていたんですね。コング以外にも恐ろしい怪獣が続々と襲ってきます。逃げ惑う調査隊。
1943年に行方不明になっていたマーロウ中尉も生きていて、調査隊と一緒に脱出します。

この模様を描いたのが『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)です。

「キングコング:髑髏島の巨神」予告編

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1999年、フィリピン諸島のユニバーサル・ウエスタン鉱山で、怪獣のような巨大な骨格のそばで、その怪獣に寄生していたと推察される生物のサナギが2体発見されます。

一体はすでに破れており行方不明。残りの一体はアメリカ・ネバダ州のラスベガス近郊の核廃棄施設に収容されます。

行方不明だった一体は放射能を求めて地下を掘り進み、日本の原子力発電所にたどり着きそこを破壊。放射能を吸い続けそのまま休眠状態に。この二体はムートーと名付けられます。
なんで”ムートー”なんですかね。スタッフに”武藤さん”でもいたんでしょうか?ちょっと愛しにくいネーミングで残念です。

ちなみに、MUTOという名前は、モンスターバースにおける名前の決まっていない怪獣の総称であり、この種単体での呼び名はではないようです。

それはさておき、

2014年、休眠状態だったムートーが羽化して飛び立ちます。同時にネバダのムートーも覚醒。二体はなんとつがいだったんですね。

ムートー夫婦はハワイのオアフ島に上陸。しかしムートーの目覚めに気づいたゴジラも追って上陸。ワイキキをメチャメチャにします。
逃げたムートーはアメリカ本土のサンフランシスコに上陸。ゴジラとムートー夫婦は死闘の末、ゴジラの勝利。人類はゴジラによって救われた形になりました。

この模様を描いたのが『GODZILLA ゴジラ』(2014)です。

「GODZILLA」予告編

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この事件によって人類は怪獣の存在を知ることになります。
モナークの研究の結果、ゴジラは人類に特に敵意等はもっておらず、ただ他の怪獣を制してこの地上に秩序をもたらそうとする存在であるという結論に達します。
なので、もし人類にとって脅威となる怪獣が現れたら、ゴジラを人類の味方にするべきだという考え方も出始めます。

そうした中、2019年、過激な環境テロリスト集団が「地球を救うには人類を排除し怪獣たちによる支配を実現するしかない」というとんでもない主張を知始め、様々な怪獣を覚醒させてしまいます。

その中で最も恐ろしいのは、南極に眠っていた、コードーネーム<モンスターゼロ>ことギドラでした。
ギドラは他の怪獣たちを従えて人類に襲い掛かります。
しかし、ギドラの正体は宇宙からやってきた怪獣だったのです。ギドラに支配されれば人類どころか地球の生態系そのものが変わってしまいます。どうする人類!

そこについにゴジラが現れ、モスラとともにギドラに戦いを挑みます。そしてギドラを倒し、すべての怪獣はゴジラにひれ伏すのです。

そう、ゴジラはついに怪獣の王:“キング・オブ・モンスターズ”になったのです。この模様を描いたのが『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)です。

「ゴジラ キング・オブ・モンスター」予告編

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描かれた時代と映画が作られた順番は違いますが、時系列で並べるとこういうことになります。

で、文字通りの“怪獣王”となったゴジラが、キングコングと真っ向から対決するのが、最新作『ゴジラ vs コング』です。

詳しい内容に関しては秘密のベールに包まれたまま。気になりますね。

しかし気になるのはその大きさ。

ハリウッド版ゴジラは身長108.5m。

一方コングは31.6m。

1/3以下じゃん!これどうするんでしょうね。
ただ、コングの身長は1973年に登場した際のもの。あれから47年たっているのでゴジラと同じくらいに巨大化してるとか…そんなわけないか。
でも怪獣大好きレジェンダリー・ピクチャーズのことですから、何かとんでもない策を講じてゴジラと互角に戦えるようにしてくるに違いありません。期待して待ちましょう!

「ゴジラvsコング」出演者は?


アレクサンダー・スカルスガルド:地質学者
スウェーデンの俳優さんです。『ターザン:REBORN』(2016)で主役を務めました。
ちなみに、お父さんは『マイティ・ソー』の物理学者:ステラン・スカルスガルドです。

レベッカ・ホール
イギリスの女優さん。ケンブリッジ大学を出た才媛。映画監督もやります。『それでも恋するバルセロナ』(2008)でゴールデングローブ賞受賞。他に『アイアンマン3』(2013)。

ブライアン・タイリー・ヘンリー
テレビドラマ「アトランタ」(2016-)のアルフレッド役で有名。

小栗旬
言わずと知れた日本の若手実力派。一体どんな役をやるんでしょう?

このほか、前作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』から
ミリー・ボビー・ブラウンカイル・チャンドラーチャン・ツィイーが続投します。

前作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を観た時、レジェンダリー・ピクチャーズはその技術力とセンスと映像美で、日本で生まれた怪獣を、着ぐるみプロレスの世界から神話の世界にまでアップロードしてくれた、と言っても過言ではない、と思いました。
この世界観は次作『ゴジラvsコング』で終わるのか。
それとももっと拡がっていくのか。
まだまだ目が離せません。

ではまた!

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